女子大生が考える年金

私たちの世代は年金がどれくらい貰えるのだろうか。そもそも年金は貰えるのだろうか。何故多く納めなければならない私たちの年金が少なくなってしまうのかという女子大生の不満をぶつけたい。

今の年金の受給額が少ないというけれど、将来はもっと少ない

テレビのニュースで年金が少ないなどと報道されるとき、殆どはお婆さんやお爺さんといった現役で年金を貰っている方々のインタビューで、悲壮感を漂わせてインタビューに答える姿が報道される。

現実問題として年金だけでは生活出来ないと悲鳴をあげているお年寄りがたくさんいるということには胸が痛くなる。ただ、その度に思う。私たちはもっと苦しい思いをすることになるだから、今はまだましなのではないだろうかと。

少子高齢化社会なので、少数でお年寄りを支えていかなければならないのは仕方ないのかもしれない。しかし、今の社会を見るとどうだろう。

今の若い世代は正規雇用という安定したかたちで就職している人がそれほど多くはない。私たちの親の世代にあたるバブルを経験したようなこともない。
日々生活していくのやっとなので、夫婦は共働きがあたりまえ。そんな私たちは親の世代よりも少ない給与から、親の世代よりも多い税金を納め、親の世代よりも少ない年金を貰うのだ。

これはおかしい。私の周りの大学生は年金はあてに出来ないから自分で貯めておくしかないと言う。でもそれこそがおかしな話なのだ。

それならば年金制度などいらないではないか。「自分のことは自分で支えて生きていきます」というのなら納める必要なんてないじゃないかと思ってしまう。
ただ、現実問題として私も年金をあてに出来ないのでしっかり自分で貯めておこうとは思う。それをすると経済が動かないというデメリットもあるので心情的には嫌なのだが一文無しになっても今の社会では生きていけないので貯めていくしかない。

私は出来るだけ老人の方々に晩年を健やかに幸せに過ごして欲しいと思っている。ただ、年金が少ないと上げてくれと声高にいう人たちには、私たちがあなたの年齢になったら貰える額を提示してやりたいとも思ってしまう。

日本という社会で一生暮らしていくということが像できない

若者の未来は暗いのか明るいのか。
私たちの世代の代表して言うわけではないが、私の周りの大学生は日本という国は好きだ。海外で数ヶ月過ごして日本に帰ってくると人の何気ないあたたかさや、気遣いに「ここは日本だ」と改めて感じることが出来、誇りに思うのでだ。

しかし、バブル期になどを経験せず不景気の中で成長してきた私には衰退していく日本という社会で一生暮らしていくということが像できない。

毎日朝早くから夜遅くまで働いて身も心を疲れ果てて年を取った頃にはお金が無いなんてことは嫌だと思う。

出来れば海外で仕事をしてバケーションを楽しみながら仕事だけに縛られず家庭を大事にして暮らしたいと思う。そして似たような考えを理想として持っている人は少なくない。こんな理想を話しつつ思うのは日本がそうなれないのかということだ。

年金制度もしくは新たな制度が出来て不安がなければ、言葉も通じて優しく親切な人が多い日本は最高な国になるに違いない。勤勉なのは素晴らしいことだが、年金が少なくなってきた今、何のために働くのかというのはとても重要なキーワードになるだろう。

そろそろ日本の社会もハードワークから抜け出していい頃かもしれない。年金問題から話が広がったが、これらは密接に関係している。何故なら若い時は働き詰めだったから年をとったら自由に暮らしたいという理想を持っている人がほとんどだからだ。若いうちから自由に暮らせる社会を作れば経済も活性化してくるかもしれない。私のような20代の人間は目先の利益にばかり目を向けず将来を見据えて年金問題に各党がどのような対策をしていくのかをよく見て判断していくべきだろう。

湊アリサ

湊アリサ

20歳、独身、女。大阪で生まれ育ち、現在は実家から大学に通う大学3年生。就職活動が近づき、政治や社会への関心が強くなった。平和と平等を大切にしたいと思っている。