軽減税率に賛成?反対?両者の意見をまとめてみました。

2019年の消費税10%への増税にともない導入される予定の「軽減税率」ですが、様々な意見を見ることができます。
今回、この軽減税率に賛成、反対の2つの意見を紹介して比較します。メリットデメリットを知ることで本質が見えてくることもあります。

軽減税率とは?

賛成、反対の意見を見る前に、そもそも軽減税率とはどのようなものなのか見ていきましょう。

まず、軽減税率と関係があるのが消費税です。消費税とは貧富の差なく平等に徴収される税金です。これが2019年に10%へ増税されます。平等に10%が課税されますので、高所得者でも大変なことですが、低所得者はさらに大変になってしまうのです。
そこで低所得者の救済策として軽減税率が利用されます。

軽減税率は、商品によって税率を変えるという考えです。特に生活必需品、例えば食料品など必ず購入しなければならない商品の税率は低くすることで、低所得者は消費税10%のダメージを少なくなるという制度です。
ただ、問題として、どの商品までが軽減税率の対象になるのかという線引きが難しくなります。

軽減税率賛成派の意見

軽減税率導入に賛成する人の意見を見ていきましょう。

  • ・低所得者は増税の負担が少なくなるので賛成。
  • ・将来的に消費税が上がる可能性があるので導入に賛成。
  • ・多くの国で導入され、正しく運営されているので賛成。
  • ・すでに事務コストが煩雑なのであまり関係ないので賛成。

これらの意見が賛成派の意見として見ることができます。
導入コストに関しては、賛成派は将来の増税を見越し、早期に軽減税率のシステムを導入した方がいいというものです。

また、低所得者対策として、低所得者のエンゲル係数は高いので軽減税率が生活必需品である食品に適用されますので、低所得者対策になるので支持をしている人もいます。

軽減税率反対派の意見

軽減税率導入に反対する人の意見を見ていきましょう。

  • ・低所得者対策じゃない上、意味がないので反対。
  • ・税収が減る可能性があり、政府がさらなる増税に乗り出すので反対。
  • ・利権が発生するので反対。
  • ・導入コストがかかりすぎるので反対。
  • これらの意見が反対派の意見として見ることができます。

    反対派は現時点では軽減税率を導入してもコストの方が多く、軽減税率の導入には慎重になっているようです。
    さらに、どこまでが軽減税率の対象になるかという線引きを引く作業中に、利権が発生するのではという疑念から導入に慎重な姿勢を取る人もいます。

    軽減税率導入の賛成派と反対派の意見を比較

    軽減税率ですが、賛成派と反対派では意見がまったく異なるというのが興味深いです。

    まず、導入コストですが、将来的に増税が進むのであれば、いずれは軽減税率を導入する必要に迫られます。
    それを見越して早期に導入するのか、それとももう少し税率が上がってから導入するのか、これは賛成派と反対派で是非とも議論してもらいたい話題です。

    また、反対派の意見の中にある、軽減税率は低所得者対策にはならないという意見もあります。これは高所得者も軽減税率の恩恵にあずかれるので、低所得者のみに適用される増税対策をすべきという意見からくるものでしょう。
    ただ、低所得者のみを対象にした対策をとるのであれば、高所得者に不満が生まれる原因ともなります。ならば、軽減税率をしてあわせて低所得者対策をおこなうのも手段の一つではないのでしょうか。

    賛成派と反対派の意見を客観的に見てきましたが、生活に関わる問題なので議論が非常に白熱している印象があります。

    数字が関わってくる問題であり、低所得者と高所得者では軽減される金額が変わってきて、高所得者の方にメリットがあるように見えます。ただ、高所得者はその分、多く課税されているので減税額のみを見ていると軽減税率の本質を見失う可能性もあります。
    そして、反対派の意見にある線引きでの利権に関しては、賛成派と反対派双方が話し合い、興味関心を失わずに監視し続けることで、利権は発生しにくい環境を形成できるのではないのでしょうか。

    Q&A すぐわかる軽減税率

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宮本武則

宮本武則

30代男。接客業で東京都在住。某電気店に勤め、休日は英会話の勉強中。日本のエネルギー問題と日本と諸外国の政治に強い関心あり。