発達障害でも生きやすい社会を! 私たちにできること

発達障害についてあなたはどの程度理解していますか? 一般的に発達障害を説明するのは難しく、見た目で分かるものではないので周囲の理解を得にくいなどの問題があります。そのため周囲の人たちは発達障害であることを理解できずに「仕事ができない人」「変わっている人」と決めつけてしまうケースもありますし、そういった理解力不足に本人が傷ついてしまうケースもあるのです。

発達障害が年々増えていると言われている現代において、周囲が理解し発達障害でも生きやすい環境を支援することが必要です。

発達障害とは?

発達障害が認知されるようになったのは、子どもはどんな子どもでも尊重されるべきだと考えられるようになったことにあります。発達障害とは脳機能や精神的な面で他の人とは違う特有の行動を取る障害の総称です。

知能や認知面で遅れが出てしまうことや、運動が苦手で何度練習してもできない、上達しないなど認知や運動面に強く出ることがあります。発達障害にも日常生活に支障をきたす「重度障害」の場合もあれば、普通に生活している分にはわからない「軽度障害」の場合もあります。外見では発達障害とはわかりづらいので、理解されにくいことがあります。

  • ・自閉症
  • ・自閉スペクトラム症(アスペルガ―症候群)
  • ・注意欠陥多動性障害
  • ・学習障害

一度は耳にしたことのある名前もありますよね。

発達障害は周囲に理解されにくい

発達障害は自分から周りに伝えないと気付かれにくいこと、発達障害についてまだまだ世の中の認知度が低いので周囲に理解されにくいという欠点があります。例えば相手の言葉の裏を読むことができない、冗談が通じないのも発達障害の特徴の一つです。

また、空気を読んだり相手の気持ちを読むのが苦手なので、周囲の人とのトラブルも起こりやすくコミュニケーションが苦手という特徴もあります。発達障害の人は気持ちが繊細な場合も多く、言葉の一つ一つを大切にします。

そのことを理解されないので、時には言葉の暴力に傷ついたりさり気なく発した言葉を重く受け止めてしまい、一人で悩んでしまうなんてケースもあるのです。社会に順応しづらい傾向があるので、仕事や私生活の面でも何かしらの悩みを常に抱えるようになってしまいます。発達障害で悩んでいる人は実はあなたの周りにもたくさんいるかもしれません。

発達障害のための行政のサポートは

2005年に発達障害者支援法が施行され、2016年5月に法律が改正されました。「社会的障壁」を除去するために行う法律であり、乳幼児から高齢者まで幅広い世代を切れ目なくサポートすること、就労や支援センターなどもでき、発達障害でも生きやすい世の中になるようにさまざまな場所で取組が行われています。

行政によるサポートもその一つで障害者手帳や療育手帳、個々の障害に合わせた職業相談や、個別相談・支援・職業訓練なども行われています。療育手帳は各地で名前が異なり、東京都では「愛の手帳」という名前が付いています。病院で診断を受けた上で発行してもらえるものです。発達障害でも生きやすい社会にする為に、行政によるさまざまな対策が行われていますので、積極的に参加するようにしましょう。

発達障害でも生きやすい世の中にするために

発達障害者を支援し生活できるようにサポートするのは社会の責任でもあり、周囲の配慮や工夫を行うことで適応できるようにサポートして行く必要があるのです。そうはいっても法律ができただけで発達障害の人たちが生きやすくなったかというとそうではありませんよね。

環境や地域によっても発達障害の人たちに対する理解はどうしても差ができてしまいやすいのです。差別されることなく、同じようにチャンスを掴むことができる社会づくり、環境、支援が大切ですね。

発達障害についてもっと私たちが知ることで、理解しサポートできるようになるのではないでしょうか。まだまだ歴史が浅い障害ではありますが、誰でも生活しやすい環境を作る為に、発達障害は社会全体でサポートしていくことが大切です。

春山もも

春山もも

東京都在住、30代の主婦。特に支持する政党はないが、「子育て」「教育」「働き方」などに関心を持っている。