2016年7月に迫った参議院議員選挙。しかし意外と投票所で迷ったり、訳もわからずに投票したりする人も多いのではないでしょうか。そこで参議院議員選挙の仕組みについて解説してみたいと思います。特に困るのは比例代表選挙ではないでしょうか?選挙に行ったことがない方必見です。
1.参議院議員選挙とは?
現在参議院議員は242人おり、任期は6年です。ただし参議院議員全員が同時期に任期満了になるのではありません。例えば2013年は半数の121人、2016年は121人というように、任期満了を迎える時期が議員ことに異なるのですね。この任期を迎えた半数の121人を選挙で選ぶのが参議院選挙です。
参議院は解散はありませんので、7月に行われるのが特徴です。前回の参議院選挙は2013年7月21日に行われましたので、次の参議院選挙は2016年7月(まだ日程は出ていない)に予定されています。3年ごとに必ず行われるのも参議院選挙の特徴でしょう。
2.参議院議員選挙(選挙区制)
選挙制度の変更がなければ、次の参議院選挙では選挙区73議席、比例代表が48議席が争われます。参議院選挙の選挙区制は1つの選挙区に対して複数の当選者が出る選挙区と、1人の当選しかでない選挙区に分かれます。
1つの選挙区に対して1人の当選者しかでない選挙区を1人区といいます。人口が少ない地域は特に1人区が多いです。参議院選挙の選挙区に関しては中選挙区制(複数当選者が出る)と、小選挙区(1人しか当選しない)が混じっていることが特徴です。
来年の参議院選挙の選挙区についてですが、基本的に都道府県単位で分かれています。しかし1票の格差の是正により、2県合わせて1つの選挙区となる「合区」が行われました。「鳥取県と島根県」、「高知県と徳島県」です。ここの地域の有権者は注意してください。
またこれも1票の格差の是正により、人口の多い地域の選挙区の当選人数が増え、人口の少ない地域の選挙区の当選人数が減らされました。前回の選挙より当選人数が変わっていますので、この点でも注意が必要です。
投票は候補者の名前を書けばよいので選挙区選挙については迷うことはないでしょう。
3. 1人区が勝敗を分ける。
参議院選挙の選挙区に関しては1人区が勝敗を分けると言われています。複数の当選者が出る選挙区だと、「自民2人、民主2人」というように引き分けに終わることが多いのですが、1人区ですと「自民1人」というように必ず勝敗が付き議席に差がつきますので、1人区の結果によって結果が左右されることが多いようです。
4.参議院議員選挙(比例代表制)
参議院選挙の比例代表制は「非拘束名簿式」という方式で行われます。
参議院議員の比例代表選挙は全国を1つの選挙区として行われます。投票所に行って目の前にたくさん書いてある候補者の氏名を書いて投票します。もしくは「自民党」、「民主党」など政党名を書いて投票します。候補者の氏名を書いても、政党名を書いてもどちらでもよいというのが参議院選挙の比例代表の特徴となります。
候補者が獲得した票を(個人票)、政党が獲得した票を(政党票)といいます。
比例代表は基本的に政党ごとで議席を争います。政党ごとの当選人数は個人票と政党票を合わせてドント方式で配分されます。
そしてどの候補者が当選するかですがこの非拘束名簿式は政党の中で1番個人票を獲得した人が1位、2番目の人が2位となり、どの候補者が当選するのか決めていきます。比例代表は結構複雑ですね。
5.比例代表は有名人が多い?
参議院選挙の比例代表は候補者がかなりの数(2013年は186人)になり、候補者の名前を探すのが大変なことから、知名度が高い候補者が有利です。特に有名人は知名度が高いので有利でしょう。また組織票が見込まれる業界団体の代表の候補者が多いのも特徴です。
6.比例代表選挙は事前準備が大事。
比例代表選挙は「候補者名」、「政党名」どちらでもよいので迷う方も多いのではないでしょうか? そこで投票所で困らないようにするにはどうしたらいいのでしょうか?
まず選挙公報やネットなどで比例代表の候補者の名前を調べましょう。たくさんの名前が出てきますが、その中でこの人は当選させたいという候補者がいたら候補者名を覚えておきましょう。そして投票所にいったら、目の前のリストにある候補者の名前を探して投票します。
しかし当選させたい候補者がいない、知らない人には投票したくないという場合は政党名で投票しましょう。
比例代表選挙は投票所の目の前に候補者の名前の一覧表をみると、頭が混乱してしまう人が多いようです。事前に準備をしておけば、迷うことなく投票することができるでしょう。比例代表選挙は事前準備が大事です。