7月の参院選全国32の1人区全てで野党共闘が出来上がり野党統一候補が誕生した。民進公認・無所属候補が半数近くをそれぞれ占めるなか香川か共産党公認の田辺健一氏が統一候補となった。果たしてそうなった理由は?果たして共産党公認で勝てるのか?そして総選挙はどうなるか?
結局民進党は何をしたかったのか?
その期間は1ヶ月に満たなかった。5月20日民進党は香川県で擁立を決めていた県議の岡野しゅり子氏の立候補取り止めを表明した。結果香川県から立候補するのは自民現職の磯崎氏。共産新人の田辺氏。幸福実現新人の中西氏の3人となり実質的に野党候補は共産党のみとなった。
最終的な決め手は共産党本部の意向と言われ小池書記局長の「香川は田辺氏を統一候補に」との発言から流れが一気に進んだが、そもそも岡野氏の立候補時点から雲行きは怪しかった。岡野氏は今回宮城から立候補する櫻井充氏の秘書を勤めた後に高松市議・香川県議を勤めるなど民主党時代からの生え抜きであるにも関わらず民進本部は常任幹事会で岡野氏を公認ではなく推薦に留めていた。この辺りからしても本部と地元の意志疎通が上手くいってなかったのだろうと思われます。
結局共産党公認で勝てるのか?
今回の岡野氏立候補取り止めには色々な個人的な噂も流れているが事実か分からないので記載はしない。要するに今回の肝は「共産党公認の田辺氏で勝てるのか?」の一点だろう。田辺氏は昨年の夏から活動をしていて全国の共産党予定候補の中でも早い段階から活動をしていた。岡野氏立候補取り止め以後既に社民党等は推薦を決め、民進党とも地元組織では協定を結ぶなど最終的な形は微妙も共産党への一本化が成立している。
確かに政治家同士は手を繋いだ。しかし有権者はどうか?近年の共産党はソフト路線に移行している。Twitter等のネット戦略にも長けていて若者中心にはいわゆる「共産党アレルギー」はなくなっているかもしれないが、果たして高年齢層はどうか?結局選挙で勝つには高齢者層の取り込みが重要だ。共産党公認の看板がプラスに働くかマイナスに働くのかは厳しい見込みをせざるを得ないだろう。
次の総選挙はどうなるか?
安倍総理はダブル選挙には踏み込まなかった。参院選で勝っても総選挙で3分の2を割れば解散した意味はない。そのリスクを考えたら回避は妥当な結論だろう。野党側からしてもダブル選にならなくて一安心な関係者は多いだろう。ではいつあるか分からない次の総選挙香川県はどうなるだろうか?気になる動きがあった。
先日共産党は次期総選挙の比例区候補を発表した。前回大躍進した共産党だが比例四国ブロックは唯一議席0に終わった。そんな比例四国ブロックに白川容子氏の擁立が決まった。白川氏は現職の香川県議だ。これは次の総選挙にどう繋がるか?香川県は旧民主・社民・連合の選挙協力が2005年の総選挙から成立している。現状は1・2が民進、3区が社民とすみ分けが成立しているがここに共産が加わる形となるのか、或いは総選挙は別となるのか。この白川氏擁立は選挙区には出さないよとの意味にも取れるし、比例票の掘り起こしには公認候補の存在が不可欠だ。ダブル選だったら衆参に渡った選挙協力が成立をしただろうがどうなるのか。これは参院選の結果と総選挙のタイミングになるだろう。
共産党側からしたら参院選での成果で判断できるわけで主導権はいずれにしても共産党側にある。
結局参院選はどうなるの?
安倍総理の会見を受けても支持率は落ちないどころか上昇した。安倍総理の増税再見送りは公約違反との野党の声は伝わっていない。恐らく増税再見送りを争点にしたら与党の勝ちだろう。では野党が勝つには何を争点にしたら良いのか?争点は「安倍総理」に持っていかざるをえないだろう。しかし批判のやり過ぎは自分達に跳ね返る。
今の風潮は「強きものには媚びて、弱きものは叩く」だろう。安倍総理は強い。そしてしたたかだ。既にマスコミは安倍自民の味方だ。新聞マスコミは軽減税率に屈しテレビメディアは電波停止のプレッシャーに屈した。野党が勝つにはあまりにも越えないとダメなハードルは高くまた多い。7月10の夜8時。開票速報の オープニングで全てが分かる