差別を批判することは思想差別ではないか?レッテル貼りという差別!

差別を批判する人に疑問がわき考えてみると、差別批判こそが差別と気が付きました。自分の思想や価値観を絶対視し、相手の思想をおかしいものだと差別して批判する行為です。差別批判は政治家の思考回路を停止させています。議論を反らす事にもなるので止めた方がいいのではないかと感じました。

差別批判は思想差別

差別という言葉は色々な所で聞かれます。国会での議論中も、テレビの報道番組でも、インターネット上の記事でも、誰かを批判する為にかなり使われる事が多い言葉です。確かに漠然としてですが、差別はいけないことだと私も思います。

しかし何故でしょうか。

どうも『それは差別だ!』という批判が軽いものに感じて仕方がありません。いったいどういう事だろうかと考えた時、その答えは簡単でした。『それは差別だ!』というその言葉こそ、相手の思想を差別する為のものだったからです。

人はそれぞれ考え方が違います。だから当然、善悪の判断も人それぞれ違う所が多々あります。もちろん差別に関しても、考え方によっては区別と捉えることもできます。この世の中で区別できるものは、良いか悪いかを別にすれば全て差別と同じ意味です。だから私は、悪い区別の事を差別だと認識しています。

だけれど、その善悪の判断は、それぞれの人によって、或いは時代や国によっても全く違うのです。それを単純に自分の価値基準や思想によって決めつけて、相手を批判してもいいのでしょうか。まさに自分とは違う思想を持つ者を批判し排除する為の言葉が、『それは差別だ!』という言葉なのではないでしょうか。

レッテル貼りは差別用語による差別

レッテル貼りというものがあります。これは相手にレッテルを貼って、容赦なく相手を批判する為に使われることが多いです。例えばネトウヨやパヨクという言葉がインターネット上に飛び交っています。これは、特定の政治思想を持ってインターネット上で活動する人達を批判する為に生まれた言葉です。

『お前はネトウヨだ!』と言って批判する事で、その人がどういう政治思想であっても危険な極右思想を持った人だという印象付けができます。これはある考え方をする人をまとめて『危険人物』というレッテルを貼り、差別することに他なりません。

パヨクはその逆です。パヨクとレッテル貼りされた人は、馬鹿な極左思想を持った人という印象付けがされます。どちらも考え方としては、価値観の違いで十分に理解されるものですが、差別されレッテル貼りをされることで何か悪いものになってしまうのです。

実は差別批判もこれと同じです。だから差別批判も差別と言えるのです。国会での答弁の場で、安倍総理の発言に対して民進党の山尾議員が言った言葉が今も耳に残っています。『それは女性差別だ!』これを聞いた時、私は何処がどう女性差別なのか一瞬理解できませんでした。なのに安倍総理は差別と言われ、かなり返答に困っているようでした。結局議論はそれによってうやむやになり、話はよく分からない所で終わりました。

後々考えてみると、これはレッテル貼りとよく似た差別であるということに気が付きました。山尾議員は安倍総理に対して『お前は女性差別主義者だ!』というようなレッテル貼りをして批判したわけです。一見これは安倍総理が悪いように感じます。しかし本当は、あくまで山尾議員の思想や価値観で差別だと勝手に認定しているに過ぎない行為なのです。自分基準で差別しているのと同じなのです。

差別主義者こそ差別批判をする

以前から感じていた事があります。差別主義者こそ差別を批判しているような漠然とした気持ち。それはこういう事だったのですね。

鳥越俊太郎氏がテレビで小池百合子氏に対して『がんサバイバーに対する大変な差別だ!偏見です!』と批判しておられました。鳥越氏は小池氏自身も子宮全摘出手術をしているということを知らずに批判していたのではないでしょうか?また、これは石原慎太郎氏の言葉ですが、小池氏に対して厚化粧と言ったのはどうなのでしょうか。顔に痣が有って見苦しいから厚化粧を余儀なくされているということを後に語っておられた小池氏に対して、かなりの侮辱になるのではないでしょうか。自分はレッテル貼りをして差別してもいいけれど、他人は駄目だという人は結構多い気がします。

国会では差別批判を封印するべき

差別の中にはハッキリとそうだと言えるものもあります。逆にどちらとも言い難いものも多いです。言葉は汚くても、相応の理由がある場合はいったいどうなるのでしょうか。理由も考えず差別批判している人が多くないでしょうか。だから私は、差別の全てが悪いとは思っていません。ただ、差別批判という価値観や思想を押し付けてレッテル貼りする差別は、止めた方がいいのではないかと思うのです。

例えば国会の場で差別批判をすると、議論がそれて肝心の議題もぼけて見えなくなります。差別批判について、政治家にはもう少し考えてもらいたいですね。

秋華

秋華

東京都在住、40代の男性。芸能関係の仕事をしています。個人ウェブサイトを運営しており、『秋華』という名前で軽い記事を書き続けています。 http://info.syuka.com