改憲派が護憲派を上回った今だから憲法改正が必要な理由を確認

憲法改正が必要だとする国民の数が、不要だとする国民の数を大きく上回ってきました。しかしどうして改憲が必要なのか、十分に理解しているとは言えない気がします。その理由をしっかり理解した上で改憲議論をする為に、今の日本国憲法を再確認する必要があると感じます。

憲法改正はどうして必要なのか

憲法改正の声が、徐々に高まっていますね。先日某報道機関によるアンケートで、改憲派が護憲派を大きく上回ったという結果がでました。これはとても良いことだと思ったのですが、同時に少し内容に不安も感じました。国民が改憲の必要性を本当に理解しているのかが疑問に思えたからです。

アンケート結果では、憲法9条の改正が最も重要だという風に出ていました。確かに9条の改正は大切ですが、そこが一番になるというのは少し不安を覚えます。おそらく実際に迫っている中国や北朝鮮の脅威によってそういう気持ちになっているのでしょうが、それが無くなるとどうなるのでしょうか。状況によっては気持ちがすぐに変わりそうで、改憲が必要な本当の理由を理解しているとは思えません。どうして憲法改正が必要なのか、正しく理解して改憲しなければならないと思うのです。日本国憲法が色々な意味でおかしいから改憲が必要なのです。大切なのは『おかしな日本国憲法を見直すこと』であって、一部の改正だけではないのです。

日本国憲法はそもそも守る必要の無いおかしな憲法

憲法とは何かと尋ねられたら、『政治家を縛るもの』と答える人がいます。しかしこれは間違いです。正しくは、『国体や政体を確認する為に定めたもの』です。日本とはどんな国なのか、どういう政治体制なのか、それをただ確認する為のものです。
それがどうして政治家を縛らないといけないのでしょうか。国の為に働く人の足かせになってはいけません。本来は『国家国民の利益の為』に存在するはずです。どうして『政治家を縛るもの』という発想になるのでしょうか。
それは戦勝国のGHQが『日本を縛る為に押し付けた憲法』だからなんです。だからそういう発想も間違いではありませんが、憲法としては間違いです。アメリカの副大統領も先日『私たちが日本の憲法を書いた』と発言していました。自分達が押し付けたと言っているのです。当然ですが、押し付けられた憲法を守る必要はありません。脅迫されて押したハンコは有効でしょうか。そんなものは無効に決まっているのです。守る必要がない憲法だから、改憲して国民が守ろうと思えるものにしなければならないのです。

憲法の内容も矛盾だからけでおかしい憲法

改憲機運が高まっていますが、その内容に疑問を感じます。自衛隊の明記など、主に加憲が希望と言っている国民が多いのです。おかしいから憲法改正が必要なのに、おかしな所に新たに書き加えて何をしようというのでしょうか。書き加えるのなら、『解釈は国益を優先する』とか『憲法典が憲法の全てではない』と完全に骨抜きにするべきでしょう。

例えば今の憲法のおかしな所で、『平和』とはなんでしょうか。戦争をしなければ奴隷になっても平和なのでしょうか。戦争をしても自分達の生活が平穏無事なら平和なのでしょうか。定義が曖昧な言葉がそこいらじゅうに書かれているのが今の日本国憲法です。憲法とは理想や要望を書くものではないのです。

憲法9条を読むととても面白いことが分かります。『日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し…』と始まりますが、さてこれはどうすることでしょうか。正しい秩序によって平和な世界を真剣に希望し求めるわけですよね。正しい秩序を作るにはどうしても守らせるだけの力が必要になります。裁判所だけ有っても守らない中国のような国もあるわけです。国内で言えば警察が必要です。今まではアメリカが世界警察をやっていたおかげで日本は平和を維持することができましたが、さて現在はどうでしょうか。
アメリカのオバマ大統領は世界警察を辞めると言いましたよね。では誰が世界警察をするのでしょうか。それを憲法で求める日本は、当然率先して世界警察をするべきではないでしょうか。なのに憲法では、『だから武力は持ちません』と逆のことを言っています。日本国憲法が憲法違反をしているおかしな状況なのです。だから改憲が必要なのです。

『人権』とか『自由』ってなんでしょうね。人権は人として生まれた時から皆持っています。人間は人間として行えることはなんでもできますよ。ただし自由を追求すれば秩序はなくなるはずですから、これは憲法9条に違反します。だったら秩序を希求する行為が間違いなのでしょうか。でもそれを求めるのも自由なんですよね。頭がおかしくなりそうです。綺麗で聞き心地の良い言葉を並べている矛盾だらけの憲法、それが日本国憲法です。