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いよいよ動き出した野党共闘。でも今からで参院選に勝てるの?

今年の夏は参議院選挙があります。過去3回の国政選挙では、自民党と公明党の与党が圧勝。野党が勝つためには、野党の協力が不可欠です。でも野党の協力はなかなか進んできませんでした。ここにきてようやく野党がまとまりつつありますが……。

今年は選挙の年。でもまた与党圧勝?

今年は3年に一度の参議院選挙があります。加えて、衆議院の解散総選挙もうわさされています。
ここ最近の国政選挙はいつも与党の圧勝でした。民主党政権崩壊後、野党は自民党に太刀打ちできない状態が続いています。この状態が続くと、今年の選挙でもまた与党が圧勝することになるでしょう。

与党が選挙に強い最大の要因は、野党がばらばらなことです。
衆議院は小選挙区制で一人しか当選しませんし、参議院も一人しか当選しない一人区が勝敗のカギを握ると言われています。そこでは、強力な与党に対して、野党がばらばらに候補者を立てたのでは勝てるはずがないのです。

ようやく進みつつある野党協力

野党がばらばらのままでは、選挙に勝てないことは、民主党をはじめとする野党も十分わかっているはずなのですが、それぞれの党の思惑があって、野党の協力がなかなか進みませんでした。
それがここにきてようやく、いろいろな動きが見えています。一番大きいのは民主党と維新の党の合流です。
これで、衆参で100人以上の議席を持つ政党が誕生します。自民党に比べるには及びませんが、ようやく自民党と戦える土台が作られそうな感じです。
それに加えて、生活の党と山本太郎となかまたちや共産党、社民党との選挙協力の話も進んでいるそうです。

野党協力は遅きに失した感があるが…

参院選での勝敗を左右する一人区では野党が候補者を一本化するのは不可欠ですから、野党が勝とうと思えば、候補者を一本化して野党が協力するしかないのです。
ですから、今のような動きが出ているのは当然と言えば当然なのですが、あまりに遅かったような気がします。選挙までもう半年もありません。

去年の9月に、安全保障関連法が成立した直後に、共産党が、安保関連法の廃止を目指した国民連合政府を提唱し、選挙協力も呼び掛けたのに、各党には共産党と組むことへのアレルギーもあったようで、なかなか話が進んできませんでした。
野党が協力するのは望ましいと思うのですが、なぜもっと早くできなかったのだろうと思います。

野党には新しい政治の形を示してもらいたい

野党がまとまる動きがようやく見えてきましたが、まだまだ課題は多そうです。民主党と維新の党の合流についても、党名などをめぐる意見の違いも大きいそうです。
また、野党間の候補者の一本化もそれほどは進んでいないようです。それに対し、自民党と公明党はもう10年以上連立を組んでおり、選挙協力もしてきました。
そのようなとても強力な与党に、今から野党がまとまったところで勝つのはそう簡単ではないでしょう。

野党がまとまらなければ、今年の参議院選挙も、自公の与党が圧勝することは目に見えています。
民主党と維新の党の合流が決定しましたが、いまだに、民主党と維新の党のメンバーには過去の経緯をめぐる軋轢も大きいようです。
現在の維新の党のメンバーには、もともと民主党にいた議員も多いです。2012年に維新の党の前身である日本維新の会が結成されたときに、民主党を離党して日本維新の会に参加した議員が多いためです。
彼らは、民主党にいたのでは次の総選挙での当選が難しいため、人気を誇っていた橋下徹大阪市長率いる日本維新の会に参加したわけです。
これも、2012年の総選挙で民主党が大敗した原因の一つになったので、民主党の中には、民主党から離れた維新の党のメンバーを許せないと思っている人も多いのです。
ただ、そのような過去の事情は、多くの国民にとって、どうでもよいことです。
そもそも、このままいけば、選挙で負けることは確実なのですから、そのような過去の経緯にいつまでもこだわるべきではないでしょう。未来を見据えて新しい党の姿を打ち出すことのほうが重要です。

今の政治に満足している人が必ずしも多数ではないと思いますが、最初から結果が見えている選挙では、投票に行こうという気になかなかならないものです。ぜひ野党には、選挙に勝つために単にまとまるだけでなく、多くの人が魅力を感じるような新しい政治の形を示してもらいたいものです。

浜風隆

浜風隆

30代後半の男性。千葉県在住のサラリーマン。引きこもりの政治オタクだったが、今は育児もしている。皿洗いをしながら放送大学を聞くのが日課。

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