日韓慰安婦合意で、最終的に不可欠な解決をしたけど、本当に解決したの?

昨年12月に日韓慰安婦合意が、韓国と結ばれました。慰安婦問題に関する最終的かつ不可逆的な解決とことです。
これに関して、普段は安倍首相に肯定的な意見を持つ保守系の人々は、この合意に関しては「失望した」と納得できないようで、東京で大規模なデモを行いました。
慰安婦問題に関しては、朝日新聞の誤報がきっかけで起こった問題です。保守層の方々としては、日本軍の関与を認め安倍首相が謝罪するうえ、10億円を支払う点が気に入らないようです。20年以上にわたり、慰安婦問題を2度と政治問題にしないとするも、大統領が変わるたびに政治問題としてきた韓国の態度から、結局、また政治問題にされるのでは、という危惧もあります。
これらのことから、保守層としては世界遺産問題で約束を反故にする韓国と合意を結ぶことが、外交的敗北となりました。ただ、韓国国内では、最終的かつ不可逆的な解決を確認した日韓慰安婦合意は、韓国の敗北と大規模な問題になっています。

日韓慰安婦合意の意図は?

日韓慰安婦合意ですが、2度と韓国が政治問題化しないようになっています。
河野談話やアジア女性基金の際は、韓国と日本のみが内々で話し合い政治問題としないとしましたが、今回はカメラの前で岸田外相と尹炳世外相が合意宣言をしているうえ、アメリカにて合意文書にサインするとなっています。
つまり、韓国が再び政治問題とすると韓国は世界的な信用がなくなることに繋がります。

軍関与の問題

問題として、軍の関与の有無です。慰安婦合意では軍が関与したとなりました。
軍の関与に関してですが、当時、軍人が利用する慰安所などでは、性病の蔓延を防ぐために、軍医が性病の検査をしています。
しかし、外国の新聞では、軍が関与を認めたというのは、吉田清治氏が創作したような、日本軍が女性狩りをして性奴隷にしたということが、事実のように報道しており、新たな問題の火種となっています。

外国における日系人へのヘイトクライム

韓国系の人々がアメリカ各地で平和の少女像として、20万人の女性が性奴隷にされたという文言付きの像を建てているほか、クマラスワミ報告に見られる日本軍が女性を性奴隷のように扱ったという人権問題の報告書があります。

韓国政府が政治問題にしないとしても、現在進行形で海外在住の日本人の子女へのヘイトクライム(民族がもとで起こる暴行、イジメなど)がおこなわれています。

実は、こちらの方が根の深い問題です。
軍関与を認めてしまったので、この日韓慰安婦合意を盾にして、さらに外国で問題が深刻化する恐れもあります。

韓国に日韓基本条約と請求権協定を無視されているのですが、ともあれ慰安婦問題に関しては、しばらく静観する必要があります。
外交では、100%自国に有利な条約を結ぶことはできません。
様々な問題は山積みですが、1つ1つ絡まった糸をほぐしていくことが重要です。

宮本武則

宮本武則

30代男。接客業で東京都在住。某電気店に勤め、休日は英会話の勉強中。日本のエネルギー問題と日本と諸外国の政治に強い関心あり。