民主党最後の砦?香川県に野党共闘のヒントあり。

政権交代の我が世の春から一転、大逆風に晒され未だに先行き不透明な民主党。維新との合流の行方や参院選での野党共闘など問題も山積み。
国政選挙に統一地方選を経て勢力がめっきり縮んだ民主党ですが、数少ない勢力維持地域が香川県。
保守王国に何が起きてるのか?そこに民主復活のヒントあり?

2003年までは自民と社民

2003年秋の総選挙。反自民勢力は民主と小沢一郎氏が率いた自由党の合併により177議席を獲得、二大政党時代が訪れました。
しかし香川県では旧社会党の時代から社民党支持が強く、民主党は野党第二勢力に過ぎませんでした。2003年も香川県3小選挙区のうち2つで民主と社民は競合をし共倒れ、自民が衆参全ての議席を独占し野党勢力は比例復活すらない惨敗でした。

が、香川1区の民主小川淳也氏が僅か4ヶ月の活動で約64000票を獲得。社民の加藤繁秋氏と合わせると自民平井卓也氏まで約5000票差となり、ここから民主社民の共闘への流れが出来ていきました。

7012票からの初議席

2004年参院選で連合を仲介に民主社民共闘が成立。破れたものの7012票まで自民候補を追い詰め、自信を得たのか共闘体勢は突然の郵政選挙にも対応。
解散後に立候補した2区の玉木雄一郎氏は破れたものの1区の小川氏が比例復活、民主党の初議席となりました。
この際に1、2区は民主。3区は社民の住み分けが成立し、これは社民が連立を離脱をした後の国政選挙に置いても継続をされています。

2009年は勿論民主2勝。そして何よりの衝撃は2012年の総選挙。全国で民主候補は総崩れ。特に若手は惨敗生き残ったけれど知名度のある一部議員のみという状態のなか1区小川氏は比例復活。玉木氏に至っては小選挙区勝利。
これは中四国九州では唯一でした。そして2014年総選挙でも両者生き残り数少ない民主勢力が維持をされたエリアとなっています。

ここから見えるどうしたらよいか?

この、全国の民主低迷の流れと一線を隠す香川県の流れ。ここから民主復活と参院選野党勝利の可能性が見えてくるのでは無いでしょうか?
まず、とにかく一つに纏まらないと何も始まりません。
小異を捨てて現実を見て戦わないと自民の壁は破れないでしょう。

そして次に問われるのは候補者の中身です。参院選での反自民候補を擁立する流れの中で、様々な市民グループがそこへ関わろうとしている点、安保法案廃止を最重点に置いている以上、とにかく政党色を薄めようとする流れがありますが、私はこれでは本来得られるはずの支持も逃げていくと考えます。
やはりここは民主党がイニシアチブを取り市民グループ側にも妥協をしてもらう体制を作る必要があります。
また、今のところ野党統一候補が成立した熊本を筆頭に弁護士が立候補する流れがありますが、香川の小川玉木両氏が官僚出身であるように保守からも支持を得られる人材で無ければ勝利は遠いでしょう。

野合と妥協は違う。

自民党幹部は「野党共闘は究極の野合」と言います。が、今回は単なる野党勢力だけではない動きがあります。
また、余りにも色が違う勢力が組もうと動いているからこそ互いのエゴが働いたり相容れない要素があり野党共闘の動きは進んでいません。
だからこそ「反安倍」で纏まりたいのなら皆が何かしらの妥協をしなければなりません。市民グループは政党色が出ていても妥協し支援する。民主党は共産党嫌いでも我慢する。共産党も公認候補が出るなら調整は中央が、ではなく地方組織レベルで無条件撤退判断して民主党に乗るなどの妥協をしなければなりません。今のままでは全員が口だけ番長になり、それこそ安倍自民の思う壺なのです。

香川県を選挙区とする国会議員 

田中源太郎

田中源太郎

田中源太郎30代男、岡山県倉敷市在住も勤務地は香川県高松市。学生時代から政治に興味があり安保法案には反対もデモ活動には冷めている。

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