難病患者の気持ちを知って、難病政策を!

難病患者への支援

まず初めに難病患者の医療費や指定難病について書きます。
国が定める指定難病だと医療費が無料になりますが、指定されない難病には何の支援もないのが日本の難病支援の現状です。
去年、国が定める指定難病が増えて、日本の難病支援も変わり目にきた感じがしますが、現状は指定難病と指定外の難病の支援の違いが大きすぎます。なんらかの対策が必要です。

余談ですが、一般の方は日常生活で難病患者に会う機会もあまりなく、難病患者たちの声を聞くこともめったにないと思います。たまに日本テレビの世界仰天ニュースで難病患者が取り上げられますが、あの番組を観ると日本にはまだまだ支援が必要な難病患者がかなりいることが分かっていただけると思うのでおすすめです。

難病患者の暮らし

私は自身が障がい者で、普通とは違う人との出会いがあり、難病患者とも数多く出会います。そのなかで、ミオパチーと言う難病患者に出会ってから難病患者に対する考え方が変わったので紹介します。
ミオパチーは筋肉が委縮して動かなくなる難病で、原因や治療法も、今の医学では難しい病気です。遺伝性が強く、今後の研究で治療法が見つかる可能性が高い病気です。

その方は口の筋肉しか動かないため、胃に直接栄養を入れる「胃ろう」や、「たん」を吸引する「吸たん」が欠かせません。しかし、訪問看護や、長時間のヘルパーサービスを使いながらアパートで一人暮らしをしていて、めちゃくちゃ前向きな方で、電車で出かけたりもします。この方を見ていると、健康な人よりも、自分の人生を価値あるものとして生きていると感じます。

難病患者の気持ち

健常者も障がい者も難病患者も人生は一度きりです。みんな、自分の人生を価値あるものとして生きたいと思うのは当然ですが、昔は難病になるだけで隔離されたり、障がいに対する差別がかなりありました。ようやく社会も理解してくれるようになり、障がい者も難病患者もできることは限られますが、人らしく生きれる時代になってきたと思います。

障がい者や難病患者の気持ちを私なりに書くと、障がい者も難病患者も生まれつきのものだと、病気や障がいという意識は余りなくて、開き直って自分なりの生き方ができます。しかし、人生の途中で障害や難病になってしまうと、気持ちの持ち方が難しく、落ち込む人が多いようです。

私の母も5万人に一人の難病で、父が10万人に一人の病気になり、私の脳性まひは2万人に一人(重度な脳性まひはそれぐらいだと言われています)で、この病気の組み合わせは100兆分一の確率です。0が14個も並ぶ天文学的な数字です。

コブクロの『奇跡』と言う歌の中に「何千億分の一 命のレース勝ち抜いたHERO」というに歌詞があります。人間は何億もの精子の中から選ばれて生まれたので、自信を持って生きろという意味だと思いますが、自分は100兆分の一です。自分しか経験できない人生を、楽しもうと思うようになってから、積極的になりました。

幸い、私の場合痛みもないし、進行性でもないからこんな考え方ができますが、これで痛みがあったり、障がいがだんだん重くなってきたらどんな気持ちの持ち方ができるのか、私にも想像ができません。

これからの難病政策

今までは障がい者と難病患者の生活の支援のことを書いてきましたが、ここからは治療法の研究について書きます。
今、難病治療は遺伝子レベルの解析が日本は世界最先端を行くぐらい進んでおり、2020年代にはナノテクノロジーや医療技術が日本を支える産業と言われています。

1980年代から日本を支えた産業を見ると、車に始まり携帯電話があり、光ファイバーや高速インターネットといった情報化社会があり、今は自然エネルギーといずれも国の政策や規制緩和で大きく成長しました。

しかし、医療分野を見ると新薬の承認も遅いし、規制も多く、成長の足かせになっていると思います。低所得者に3万円配る予算があるならば、難病研究に回してほしいと思います。私の脳性まひは治りませんが、遺伝子関係の難病は今後治る可能性があります。
「今」の低所得者政策も大切ですが、「これから」の医療政策も大切です。先を見越して、さまざまな手を打ってほしいと思います。未来を読む政治家が日本にはもっと必要です。

亀山孝博

亀山孝博

男性、三重県亀山市在住。無職、私は重度障がい者で生まれつきの脳性まひで、脳性まひも色んな種類があり、アテトウゼ型と言いまして手足が勝手に動いてしまう。

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