幸福実現党に都議会議員選挙の政策を聞いてみた
2017年6月中旬、幸福実現党広報部に、都議会議員選挙の党としての政策について質問し、文書にて回答をいただきましたので、こちらに掲載します。(回答日:2017年6月27日)
1.小池知事に対する政治的スタンスについて
小池都知事は、悪役を仕立て上げ、自分の評判をあげるのが得意。こうした「劇場型政治」「ワイドショー政治」が都政を停滞させている。都民ファーストの各候補者は、「全て小池さんの言う通り」でイエスマンしかいない。小池都知事は、自民党のドンを追い出し、今度は自分が都政のドンになろうとしている。都知事の権限は大きいことは確かだが、何でも自分で決めていいわけではない。
2.豊洲市場移転問題に関する党としての考え
築地は売却し、豊洲も将来的には民営化すべき
結論から言えば、築地は売却し、豊洲も将来的には民営化すべきである。小池都知事は「築地は守る。豊洲は生かす」と築地と豊洲の両立を発表した。この両立案は、選挙票目当ての築地移設反対派も豊洲移転派も取り込もうとする「政治的妥協の産物」に他ならない。
赤字必至の築地再開発プラン
豊洲移転にかかった費用は6000億円。費用は築地の土地の売却代金4500億円で移転費用を賄う予定だった。それを売却しないで築地を再開発することは、東京都が4500億円の不動産投資を買うのに等しく大バクチのようなものである。さらに築地を再開発するためには数千億の投資が必要になるだろう。現時点で築地の再開発プランはほぼ白紙の状態であり赤字必至。民間のテーマパークでも難しい運用を東京都の役人ができるのだろうか。
かつてのグリーンピアのように運営に失敗し、東京都の財政は多大な赤字に転落しかねない。このままでは、「小池不況」がやってくる。都民は、今回の都議選で小池都知事にレッドカードの宣告をすべきである。
3.東京都が抱える一番の課題とその対応策は?
前述したような築地の再開発プランを実現するためには膨大なお金が必要になり、また私立高校の授業料の完全無償化等バラマキ政策で、将来的に東京都の財政赤字になることは必至。経営者感覚を持ったリーダーが東京都には必要だ。私立高校の授業料の完全無償化についても、教育の中身を問う政治家がいない。教員の指導力のアップとカリキュラムの改善を通して「塾にたよらない公立学校」を実現し教育の質を高めるべきである。
また北朝鮮のミサイル発射・核開発問題は何も解決されていない。東京の危機管理は欠かせないテーマのはず。しかし、今回の都議選の争点には全く上がっていない。幸福実現党は東京都や各区市町村に避難訓練の要望書を提出し、危機管理対応を求めた。防災と国防を兼ねた新しい都市づくりを行いたい。
具体的には、地下シェルターを設置することでミサイル落下や地震などの災害の際の避難所にもなる。公共施設や大型民間施設にもどんどん設置していく。日本では核シェルターに馴染みがないが、韓国ソウルの収容率は300%以上、スイス100%、イスラエル100%、ノルウェーが98%、アメリカ82%、日本はわずか0.02%。防災と国防を合わせた新しい都市づくりを行いたい。
4.2020年東京オリンピック・パラリンピック後の東京について
無駄使いは防ぐべきだが、経費ではなく経済発展を見越した投資と考えるべきだ。オリンピックを日本経済復活の起爆剤とし、海外からの投資や観光客の呼び込みを積極的に取り組めば、投資した資金は回収できる。また終了後の施設を、安い予算で改装して、その後も二重三重に使えるよう工夫すればよい。そのためには国や東京都も積極的にオリンピックに投資すべきである。現在の国にも東京都にも経営者の発想を持っていない。
5.政治家の情報発信について
現在、幸福実現党には、14名の地方議員がいる。地方新聞では、我が党を「幸福」として報道してくれるようになってきた。残念ながら、東京都のマスコミではいまだに「諸派」扱いで、公平な報道がされない。そのため党の政策は共有しつつも、それぞれの候補者が地域に合わせ、また自分の問題意識を掘り下げた政策を情報発信している。そうした意味でも積極的に、インターネットなどを活用している。
6.若者の政治離れや女性の政治参画について
日本の未来は若者にかかっている。政治不信が若者の政治離れを生んでしまった。これは、政治家の責任である。我が党としては、若者に政治への関心を持ってもらい若者の政治参加を今後も啓蒙していく。我が党は女性の政治参加についても積極的に取り組んでいる。我が党は、党首、副党首が女性であるが、過去の選挙でも女性の候補者が40パーセントを超える時もあるほど、政治を志す女性が多い。
7.その他
経済成長
例えば、容積率の緩和。同じ面積で今までより広い面積の部屋をつくれるように規制を緩和する。高層ビルの建設が容易になるので、安い家賃で都心に住めるようになる。職住接近のライフスタイルが実現する。景気刺激効果も抜群である。
喫煙の問題
一律に全面禁煙とするのではなく、分煙の徹底を強化。経営者のコスト負担や、喫煙者の選択の自由にも配慮。
塾に頼らない公共教育の実現
教育無償化は増税と同じ。増税の前に、公立学校の教育レベルを高め、塾に頼らない公立学校を目指す努力が必要。近年、日比谷高校をはじめとする名門公立学校の復活がマスコミに取り上げられているが、改善の余地はまだある。