都民ファーストの会に都議会議員選挙の政策を聞いてみた
2017年5月下旬、都民ファーストの会事務局に、都議会議員選挙の党としての政策について取材を申し込んだところ、文書にて回答をいただきましたので、こちらに掲載します。(回答日:2017年6月8日)
1.小池知事に対する基本的スタンスについて
小池知事が掲げる「東京大改革」と方向性を共有しています。その上で議会として、細かな政策をより洗練させていく役割を担います。
2.豊洲市場移転に関する党としての考え
小池知事誕生によって、豊洲新市場予定地の問題が次々と明らかになり、都民の都政への不信感が最高潮に達しました。そのため、知事はゼロベースからの再検証を余儀なくされ、判断材料を集めてきました。次こそは間違いの許されない判断を迫られている知事を支え、知事の下した判断を尊重します。
3.東京都が抱える一番の課題とその対応策
一番の課題は議会改革です。
この25年間、東京都議会で政策条例が通ったのはたったの一本です。また、都から出される予算、条例の原案可決率は99%以上です。これまでの都議会では最も大事な二つの仕事である、都政のチェックと政策立案が全くできていませんでした。これを政策提案型の議会へと変えて行くことが何より重要です。
都議会議員の仕事は口利きをすることではありません。都議会はセレモニーの場ではありません。我々は議会改革条例を作り、都民の皆様の目線から都政をしっかりとチェックし、都民の皆様の目線から政策を提案していく場に変えて行きます。
公聴会を実施し、都民の皆様の声を都政へ反映していきます。
委員会を中継し都民の皆様の厳しい目線で見ていただきます。
知事の反問権を導入し、言いっぱなしではない実のある議論ができるようにします。
政務調査費での飲食を禁止し、使い道の不明瞭だった公用車を廃止します。
これらは決して特別なことではありません。都議会を都議会議員が都民の皆様の為に働く、当たり前の「本来のあるべき姿」に戻すことが何よりも大事です。
4.2020年東京オリンピック・パラリンピック後の東京
2020年東京オリンピック・パラリンピック後にも持続可能な東京を作っていかなければなりません。その為には使用する建物をレガシーとしてしっかりと運用していくことはもちろん大事ですが、会場以外にもこれを契機としてバリアフリー、スマートエネルギー、熱さ対策など様々な取り組みが既に始まっています。
そして我々はオリパラに携わる「すべての人の成長」こそが一番大事なレガシーだと考えています。アスリートはもちろんのこと、芸術・防災・医療・警備・交通・言語・介護・運輸など様々な分野の人材が携わることとなり、またそこに向かって様々なレベルで教育が実施されていきます。
2020年以降の東京を、日本を担っていく人たちをしっかりとサポートする仕組みを作り上げていくこそが、東京が持続的に発展し、都民がより幸せに暮らせる街になっていくための鍵です。
5.政治家の情報発信・情報公開
政治家と有権者の皆様とのコミュニケーションは、現状では何年かに一度選挙がある時に公約を発表して投票を呼び掛けるだけであり、できていないに等しいと考えています。有権者との信頼関係が成り立っていません。
政治家は情報を積極的に発信し、有権者の皆様の声なき声を積極的に集め、政策とて実現していかなければなりません。
また都政の情報、意思決定プロセスをしっかりと公開し、有権者との信頼関係を築いていく必要があります。
6.若者の政治離れや女性の参画についての考え
人口の半分は女性であり、女性が政治に参加することは当然です。そもそもこれがテーマになる現状がおかしいことだと考えています。女性の目線から、また様々なバックグラウンドを持つ人たちからの視点で政策を実行していくことが必要です。
今の時代の若者はいろいろな将来への不安を抱えています。しかし政治には、一票を投じても変わることがないという「諦め」のような感情を持っています。これは政治家サイドが若者をあまりに軽視してきたことも要因の一つです。未来を担う若者たちの声を政治がしっかりと拾い、実際に政治を変える事が出来るのだという思いを持ってもらうべく、私たちは努力していきます。
7.その他の政策
東京都は小池都政が誕生してから4か月後の2016年12月に2020年に向けた実行プランを作成し、2017年3月にはその実行プランを実現するための予算を成立しました。そして今年度から次々に取り組みを進めています。
実行プランの施策は数年ごとにその結果を評価しPDCAサイクルを回すことになっていますが、民間企業では当たり前にやっている施策の結果評価すら、これまではできていませんでした。一度決まった施策は見直されることなく進んできたのが実情です。
我々都民ファーストの会はこの実行プランの実現を推進していくとともに、各施策の結果評価を厳しい目で実施して見直すべき施策は見直し、限られた予算を都民の皆様の生活に沿うように使っていく提案をしていくことをお約束いたします。