軍隊が確固たる形であるからこそ、戦争は防げる?

戦争をしない、平和を守るためにはどうすればいいのか?憲法改正についての話題がニュースで報道される機会が多くなりました。大学生がマイク片手に「戦争反対!憲法守れ!」と言ってましたが、本当に憲法を守れば戦争にならないのか?実は軍隊がしっかりあったほうが戦争は起こらないのではないでしょうか。

戦争が起こる理由は2つ

戦争について考えてみると、戦争勃発の原因は大きくわけて2つあると思います。それは「侵略」と「防衛」。つまり、「攻める」か「守るか」の違いだと思います。「攻める」については自発的なものですので、国民が政治判断を徹底的に見張れば起こさずに済むことでしょう。問題は「防衛」。こっちのほうが「自国に侵略戦争をやらせない」ことよりも、はるかに難しいでしょう。なぜなら、他国の首脳が始めようとする戦争を、自国民が防ぐのは難しいから。では「他国の侵略」「自国の防衛」による戦争を防ぐにはどうすればいいのでしょうか?

大切なのは「自国が戦争をしない」ではなく「他国に戦争させない」こと

デモを起こしている方々は、「日本が軍隊を保有すれば、他国を刺激し、それが発端となって戦争になるだろう。だから軍隊なんて持ってはならない」と言っているようです。しかし、現実的に考えて、現在の世界の情勢から考えてみると、今の日本に侵略戦争など出来るとは思えません。なぜなら資源の大半を輸入に頼っている日本が、侵略戦争などすれば、あっという間に経済制裁を受けて立ち往生するでしょう。太平洋戦争でも、同じように追い詰められて行きました。

さて、「侵略戦争がほぼ不可能」だということは、「平和を維持する」ために、最も大きな問題は「他国からの侵略を未然に防ぐこと」となります。
では、「他国からの侵略を未然に防ぐ」にはどうすればいいのか?
政治家の皆さんにこの質問をすると、決め台詞を口にします。それは「そうならないために外交がある」というもの。
しかし、軍がトップの意向に従わずに独断で戦闘を開始したらどうすればいいのでしょうか?外交で戦争を防げないのなら、どうすればいいのか?

しっかりとした軍を持つことで「この国と戦争したら大変なことになるなぁ」と思わせること。そして、「この国はいつでも自分から敵を攻撃することができる軍隊を持っている。だから危険だ」と思わせることではないかと思うのです。
ですが、「いつでも自分から敵を攻撃することが出来る軍隊を持つ」には難題があります。それは「日本国憲法」。

現在の憲法は順守が不可能?

いつも思うことなのですが、日本国憲法、かなり無理がある法だと思うのです。どうしてか?それは「順守が無理」なものだからです。

日本国憲法9条には「戦争の放棄」「戦力の不保持」「交戦権の否認」という内容が書かれています。特に「戦力の不保持」は守れていない気がします。「自衛隊」は戦力ではないのでしょうか?どう見ても戦力・軍隊です。こう言うと必ずと言っていいほど「自衛隊は軍隊ではない。セルフ・ディフェンス・フォースだ」という反論が来ますが、子供の言い訳にしか聞こえません。

国連には「自衛権」という権利が認められているとか。つまり、「自衛権」「自衛のための戦力を持つこと」は世界のルールで、当然のものとされているということでしょう。その当然の世界のルールを守ることが出来ない日本。だから「自衛隊は軍隊ではない」という苦し紛れの言い訳をして、戦力を保有しているのでしょう。つまり憲法9条を守ろうとすると、国家として世界の常識から外れてしまうため、守ろうとしても守ることが不可能なものなのではないでしょうか。

いつでも自分から攻撃できる軍隊があればこそ、戦争させずに済む

もし日本の自衛隊が「専守防衛」ではなく「先制」可能だったとしたら?中国船は日本に入ってこれるでしょうか?

戦争とは、小さな小競り合いが発端となって勃発するものだと思います。今の尖閣諸島周辺のように、中国船が頻繁に侵入してくる状況では、いつ突発的な事故が発生するかわかりません。そしてそれが発端となって戦争が起こってもおかしくないでしょう。さらに、その突発的な事故が原因で、真っ先に犠牲となるのは最前線、つまり現在では海上保安庁の方々でしょう。彼らもまた、日本に無くてはならない国民であり、家族を持つ普通の人間です。

なぜ中国船は頻繁に入ってくるのか?それは「日本はまず攻撃されないと、反撃することが出来ないと知っているから」でしょう。

田村和志

田村和志

30代、男性、青森県在住、実家の鮮魚店に務めている。自宅近くに自衛隊駐屯地があり、県内には原子力発電所と使用済み核燃料の中間貯蔵施設・三沢米軍基地が存在することから、政治への関心が強くなる。