野党からは、森友学園への国有地売却払い下げ問題、加計学園への獣医学部認可問題のいわゆる「モリカケ」問題の追求逃れの解散であると言われる2017年の衆院選挙。各党とも公文書管理や情報公開に関する項目を公約に記載していますが、法改正による透明化を訴える希望の党や立憲民主党などに対して、与党側は「適正な管理に努める」の自民党と「ガイドライン改正」の公明党で、トーンダウンしています。
選挙権が18歳に引き下げられたことから、いずれも被選挙権の引き下げを訴えていますが、具体的な年齢について記載しているのは、社民党の5歳引き下げと、日本維新の会の18歳だけです。
また、多くの党が企業団体献金の禁止を訴えています。
公職選挙法の改正や選挙制度改革などは、党利党略が働き、改革が進まなかったり、妥協の結果ゆがんだ制度になってしまいがちです。わたしたち有権者は、選挙後もこの公約に関してはしっかりとウォッチしていく必要があります。
自民党 |
- マイナンバー制度を活用。
- 国家公務員の違法な再就職根絶のために再就職等監視委員会の監視を徹底。
- 国民への情報公開、説明責任を全うするため、行政文書の適正な管理に努める。
- 被選挙権年齢引き下げの検討。
- 公職選挙法全般の見直し。
- 参議院選挙制度の改革。
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公明党 |
- マイナンバー制度の活用。
- 公文書管理のガイドラインを改正し、公文書管理を厳格化。
- 被選挙権年齢の引き下げを目指す。
- 政治資金規正法を改正し、政治家の監督責任を強化。
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希望の党 |
- マイナンバーを活用。
- 公文書管理法の改正で「隠ぺいゼロ」を断行(森友学園の売却価格や加計学園の設置認可に関する情報は全て公開)。
- 「企業団体献金ゼロ」を法的に義務付。
- 国会議員の「文書通信交通滞在費」の使途公開を義務付け。
- 一院制により、迅速な意思決定を可能とし、議員定数と議員報酬、国会運営費を大幅削減。
- 「天下り規制法」を制定。
- 国家公務員総定員を2 割削減。
- 選挙のネット投票を検討。
- 被選挙権の引き下げ。
- 国会の男女同数を目指す。
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立憲民主党 |
- 政府の情報隠ぺい阻止、特定機密保護法の廃止、情報公開法改正による行政の透明化。
- 議員定数削減。
- 企業団体献金の禁止と個人献金の促進。
- 天下り規制法案の成立。
- 国政選挙のクオータ制導入。
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日本維新の会 |
- 「身を切る改革」の徹底。国会議員歳費3割削減、議員定数3割削減。国・地方の公務員総人件費2割(5兆円)削減。
- 企業団体献金の禁止。
- 政党支部による当該選挙区内にある者への寄付禁止。
- 国会議員の文書通信交通滞在費(月100万円)の使途を公開。
- 政治団体の世襲を制限し、3親等内の親族への政治団体、政治資金引継ぎを禁止。
- 衆参両院の被選挙権年齢を18歳に引き下げ。
- スマホ投票(ネット投票)の導入。
- ポスター掲示場のデジタル化等の合理化・効率化。選挙活動を原則自由化。
- 基礎自治体で地方議会の土日・夜間開催を促進。
- 国会運営の抜本改革。
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共産党 |
- 内閣人事局の廃止。
- 企業団体献金(パーティ券購入含む)の禁止。
- 小選挙区制度の廃止、小選挙区を中心とした選挙制度へ改革。
- 政党助成金廃止。
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社民党 |
- 国家戦略特区の廃止。
- 被選挙権を5歳引き下げ。
- 比例代表を中心とした選挙制度へと抜本改革。
- 政治分野における男女共同参画法を推進。クオータ制度の検討。
- 企業団体献金の全面的禁止。
- キャリア制度廃止。
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日本のこころ |
- 衆議院、参議院の役割分担の見直し。
- 国の行政の役割の見直し(国の役割の一層の限定化。国の役割を外交 ・安全保障・マクロ経済政策等に絞り込み強化)。
- 徹底的な行財政改革、政策立案体制の向上と国会議員定数の削減。
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幸福実現党 |
- 国会議員定数削減。
- 参議院の廃止もしくは衆議院との機能分化。
- 国会議員の二重国籍解消の厳格化。
- 行政機関を抜本的に見直し、「小さな政府」を実現。
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新党大地 |
- 国会議員と高級官僚の特権廃止。
- 衆議院の小選挙区を200に削減。
- 参議院の定数を117人削減。
- 政党助成金の廃止。
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