一票の格差どころじゃない!? 無投票選挙は必要なのか?

地方統一選挙などでよく耳にする『無投票選挙』。選挙の問題を議論するときには、必ずといっていいほど話題にのぼるこの無投票選挙ですが、投票をせずに選挙が成り立つのか? と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。この無投票選挙がどのようなものなのか、またその問題点とは何なのか。しっかり検討してみたいと思います。

1.無投票選挙とはなにか

無投票選挙とは、その名の通り投票をしない選挙です。ひとつの選挙区に対立候補が立候補していない場合に、立候補している一人の候補者がそのまま「不戦勝」というかたちで当選します。これを無投票選挙といいます。この無投票選挙は、もちろんその選挙区の住民に告知されますが、なかには自分の地域の選挙が無投票選挙になっていることを知らず期日前投票に行ったという人が多くいる場所もあったようです。

2.無投票選挙の必要性

日本では、選挙によって選ばれた議員が議会で政治を行うという政治体制をとっています。議員がいなければ議会は成立しませんよね。仮に無投票選挙をしないとして、ひとりの候補者に対して投票を行い当選できる票を得られなかった場合、議員の席は空席になってしまいます。それでは政治が成り立ちません。そのような事態を防ぐため、無投票選挙という選挙制度は有効であります。
ですが、地方の小さな町村区などでは、新人の立候補自体がなされない環境を作ってしまっているという実情があります。次項で無投票選挙の構造を見てみましょう。

3.無投票選挙の構造

現状の選挙では、ほとんどの場合、自民党が有利だと考えられています。
ほとんどの選挙区に自民党の党員、もしくは自民党から支持を受ける候補者が立候補しています。そのため、自ずと自民党の議員が、全国的に多く当選する確率が高くなるのです。そんな中で、自民党と対立する候補者を立てる余裕のある政党や、当選の可能性がきわめて低い状況で立候補しようとする候補者はありません。このような自民党と他党の力関係も、無投票選挙を生み出す要因となっています。

また、選挙に立候補する当事者同士でも、選挙戦という争いを避けようとする思惑があり、新しい立候補者が立たないという状況が見受けられます。それだけでなく、新人が立候補しにくい環境作り、古くからの地域性などの、選挙を取り巻く「構造」が無投票選挙の要因となっていることは確かです。

『BLOGOS』統一地方選挙「無投票」を考える

4.無投票選挙の是非

無投票選挙は、政治に「新しい風」を吹き込むことができない状況を作り出しています。地方議員で16年連続、無投票選挙で当選したという議員がいました。これでは地方政治の改革は難しいと言えます。「一票の格差どころではなく、その一票を得るための立候補すらしづらいという状況です。地方創生や地方改革を政策に盛り込む政党が多いなかで、この現状はあまり前向きであるとは言えないかも知れません。

しかしその一方で、無投票選挙により、候補者が一人しか立っていない地域の議会が円滑に開始・運営されるという面もあります。一人の候補者が落選した場合の選挙のやり直し、そのための選挙活動などが割愛されるからです。

しかしその一方で、無投票選挙により、候補者が一人しか立っていない地域の議会が円滑に開始・運営されるという面もあります。一人の候補者が落選した場合の選挙のやり直し、そのための選挙活動などが割愛されるからです。

メリットもデメリットもある無投票選挙。どんどん若者が少なくなっていく日本にあって、若者が自分が住む地域の選挙に立候補できないという状況は、地方からの政治改革に歯止めをかけるものであるかも知れません。その一方で、地方という住民同士の関係が密接である地域では、長期間に渡り一人の人が住民を代表するという安心感があるのかも知れません。
これからの選挙を考えたとき、皆さんはこの無投票選挙、必要だと思いますか?

丹波凛

丹波凛

20代女性、フリーライター兼デコラティブアーティスト、北海道在住。コラムやブログ記事を執筆しながらデコアイテムの作成に励む日々。子供や高齢者に関わる政治テーマに関心が強い。

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