自民党の1強体制を覆すための方法

皆さんご存知のように、今、日本の政治は自民党の1強体制です。それに比べ、野党各党はあまりにも弱い上に、あまり連携も取れていません。では、その弱い野党が強い与党を倒し政権交代をするには、いったいどうすればいいのでしょうか。

野党の反撃の軸になるのは、民進党ではなく共産党です。

今の政治のだらしなさは、ひとえに野党の弱さにあります。野党が弱いから、与党もたるみがちになり、与党議員による失言や暴言などが問題になるのです。

では、野党を強くするためにはどうすればいいか。それは、ある政党を軸に野党が生まれ変わることです。その政党とはどこの政党か、それは民進党ではなく共産党です。

なぜ、野党第1党の民進党ではなく、共産党を軸にしなければならないのか。その理由はひとつです。今世界で台頭している新しいタイプの政党と、一番近い政策を持っているのが、共産党だからです。

今世界では、フランスの国民戦線をはじめ、新しい考えを持った政党が各地で台頭しています。その思想の根幹にあるのは、反グローバリズムと反新自由主義、そして反格差です。この思想に一番近い政党はどこかといえば、それは共産党です。民進党は、反格差はともかくとして反グローバリズム、反新自由主義政党ではないのでここでは除きます。なので、新しく強い野党の軸になるのは共産党であるべきなのです。

政権交代のためには、共産党も大きく変わる必要があります。

では、今の共産党を軸にして野党が結集すればいいのかというと、それは違います。なぜなら今の共産党には、大多数の日本国民が支持するとは思えない政策がたくさんあるからです。

特にまずいのが、自衛隊の解消と天皇制の維持についてです。一応、今の政策ではどちらも当分の間は容認するとしていますが、将来はどうするのか、共産党の本音はどうなんだ、となるのは目に見えているので、これらの2つを本心から維持、容認する必要があるでしょう。ほかにも政策を変えるべき点はいくつもあります。

要するに共産党は、反グローバリズムと反新自由主義、そして反格差の点では左に寄り、それ以外の点(外交や安保など)は大きく右に寄らないといけません。つまり内政では左翼政党に、外交や安全保障では右翼政党になる必要があります。この政策のチェンジは、共産党が政権をとるには絶対に必要なことです。なぜなら日本には、内政は反グローバリズムと反新自由主義、外交はタカ派という有力政党がないからです。アメリカで言えば、民主党主流派でも共和党主流派でもない、ドナルド・トランプ氏のような立ち位置になります。

このポジションを埋められれば、政党として大きな躍進が期待できます。ついでに党名も変更できれば、気分やイメージが一新されるのでなお良いです。

そうして共産党が新しい共産党になれば、強大な自民党を倒すための土台が出来上がります。そうなれば、次は野党で共闘しながら、強大な与党に戦いを挑むことになります。おそらく野党間の主導権争いなどでもめるでしょうが、そこさえ乗り切れば、新しい共産党を主軸とする勢力が、政権交代する事も不可能ではないでしょう。

可能性が低くても、諦めてはいけません。

はっきり言えば、ここに書いてきたことは現実味が薄いです。なぜなら、共産党が政策を大きく変更する可能性が非常に低いからです。特に、外交・安保政策の大幅変更は、今の共産党の政策が好きだという人からの突き上げをくらう可能性が高いので、非常に難しいでしょう。

ですが、今の日本の状況で政権交代が起こるとしたらこのパターンか、あるいはまったく別の新党が誕生して、政権を取るパターンのどちらかしかないと思います。このどちらかでないと、今の強大な自民党を倒すことは出来ません。

逆に言えば、それだけ自民党が強すぎて、生半可な方法では政権交代が出来ないということなのですが、じゃあどうしようもない、ずっと自民党政権でもしょうがないと諦めるのはよくありません。人々が政治に関心を持って投票に行き、そして政権交代が起こる、こういったことのくり返しで、政治はよくなっていくのですから。

藤谷一平

藤谷一平

年齢は30代、性別は男です。 居住地は京都府のどこかになります。 職業は無職です。下手すると数年後も無職かもしれません。 政治的には右でもあり、左でもあります。