どうすれば、日本経済は上昇基調に転換するのか?

2013年4月に、日本銀行が大規模な金融緩和政策を打ち出してから、もうすぐ4年が経過しようとしています。そして安倍政権は企業に対して毎年賃上げを要求し、実現させています。しかし、消費者物価上昇率はいまだに0.5%前後で推移しており、日本経済は低調です。どうすれば日本経済は上昇基調に転ずるのでしょうか

個人消費はなぜ伸びないのだろうか

現在の安倍政権の経済政策の基本にあるものは「デフレ脱却」です。そのために安倍政権は、日本銀行の金融政策を変更し、デフレ脱却と安定的な消費者物価上昇率2%の達成を目指して、大規模な金融緩和策を打ち出しました。大規模な金融緩和策を打ち出してから、もうすぐ4年が経過し、現在では長期金利を0%近辺で維持するという金利政策も実行しています。過去の日本の金融の歴史を振り返ると、金利を大胆に引き下げれば、民間企業の設備投資意欲は復活し、一般国民の消費意欲も高まったものです。ですから、景気が過熱して消費者物価上昇率が高まれば金利を引き上げて景気を冷やし、景気が悪化すれば金利を引き下げて、民間企業や一般国民の借金意欲を高めさせて景気を復活させることができました。しかし、今回の大規模な金融緩和策を実施して、すでに4年が経過しているにもかかわらず、いまだに消費者物価の上昇率は1%にさえ到達していません。それどころが、2016年の一時期には再びデフレに転落してしまいました。

安倍政権のデフレ脱却に向けたもうひとつの手法が、賃金上昇です。賃金が上昇しなければ個人の消費支出が増えないという基本的な経済理論をもとに、政府主導で利益のでている企業に対して賃上げを毎年要求し、実際に賃上げが実現しています。
しかし、いくら金利を引き下げても、いくら賃金を引き上げても、個人消費は伸びません。伸びない要因としては、今後長期的に人口が減少していくことが確実だからだと思われます。さらには、今後の日本社会は高齢者が急増し、現役世代の人口が急減するという、人口構成が異常な形となっていくことを多くの国民が理解しているからだと思われます。そのため、いくら金利が引き下げられても、あるいは政府の努力によって賃金が数%引き上げられても、国民は消費支出を増やすよりは、貯蓄を増やそうと考えるのは仕方がないことだと思います。

民法を改正して、家族制度を緩やかにすれば人口が増える可能性がある

個人消費支出を増加させ、日本経済を上昇基調に転換させるためには、「総需要」を増やすことが必要不可欠だと思われます。総需要の基本となるものは、人口です。しかも、若い年齢や現役世代の人口が増えることが必要不可欠と思われます。人口を増やさなければ、日本経済における総需要が増えることはなく、そのために日本政府はいつまでたっても毎年のように経済対策を打ち出したり、半永久的に大規模な金融緩和を続けざるをえないかもしれません。

人口要因による経済の低調を打開するためには、現在の日本の家族制度をもっと緩やかにして、婚姻関係のない男女の間に生まれた子供についても、法的な面での「非嫡出子」という扱いを撤廃することが必要だと思います。すでに相続面では、法律が改正されて、嫡出子と非嫡出子の間に区別がされることはなくなりましたが、そもそも戸籍に「認知届」という文言が記載されることがあるため、妊娠しても中絶という行為が行われるのだと思われます。かつてのフランスも、現在の日本のように人口減少に苦しんでいた時期があるそうです。しかし、法律を改正し、大幅に家族制度や婚姻制度を緩やかにして、婚姻関係のない男女が子供を作りやすくする環境整備に努めた結果、人口減少に歯止めがかかり、現在では緩やかに人口が増加傾向にあるそうです。

現在の安倍政権は、家族制度という観点では戦前回帰とも受け取れる思想を保有しているように見受けられますし、自民党の憲法改正草案も家族制度については戦前回帰的な文言で記載されています。しかし、それでは日本の人口減少には歯止めがかからないと思います。
家族制度や婚姻制度を改正し、人口増加をはかるという点については、国会だけでなく有権者の間でもおおいに議論が必要だと思う次第です。人口が増えれば、日本経済の長き低迷にも終止符が打たれる公算が高いと思うのです。

岸田五郎

岸田五郎

40歳の既婚男性。東京都港区在住の会社員です。選挙活動にボランティアとして参加したり、政治家が開催するミーティングに参加しています。とくに国防、外交、マクロ経済、金融政策に関心があります。